顧客満足度を高め、マーケティング活動を効率化するためのUplift Modelingの適用
Marketing Data Scienceチームは、メルカリのお客さま(潜在的なお客さまを含む)との関係性を重視しています。私たちのゴールは、より良いユーザー体験とビジネス改善の実現にあります。
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データマイニングの国際会議であるKDDの、1st Workshop on End-to-End Customer Journey OptimizationにMDSチームの研究が採択されました。本ワークショップは、カスタマージャーニー全体でのユーザー体験向上をテーマとしています。
Estimating the Effect of Timing on Coupon Effectiveness
メルカリでは、ユーザーが売買を行うための動機付けとして、様々なクーポンを活用しています。マーケティングキャンペーンの効果、ひいては収益への貢献は、キャンペーンで使用するクーポンがいかに有効であるか、ということに強く依存します。マーケティングキャンペーンでどのような効果を得られるかは、様々な要因が挙げられますが、我々はクーポンの配布タイミングに依拠する、という仮説を持っていました。しかし、本仮説の検証のためには、通常、時間と労力がかかるランダム化比較試験が必要となります。
本研究では、クーポンの配布タイミングがキャンペーン効果に与える影響を測定するために、Uplift Modelingを用いた自然実験を行いました。これにより、個別のランダム化比較試験を行う必要がなくなり、リソースを節約することができました。Uplift Modelingにより、ユーザーのアカウント作成後、素早くクーポンを送信するほど、クーポンの効果が高まることが判明しました。
MDS(マーケティングデータサイエンス)チームでは、統計学、機械学習、数学的最適化を用い、マーケティングキャンペーンの効率を向上させることを目的としています。